Chapter4 考察

◆ クリスとホリデー家について◆

物語時点で既にクリスがノエルの家に忍び込む裏道を知っている点,クリスが得意なピアノが置いてある点などから
クリスは本来はホリデー家に養子に来る予定だった,または幼少期のころから特に親交があったということか?
悪戯の数がまるで違うので,ドリーマー家よりもホリデー家の方がずっと居心地が良いようにすら見える.

ドリーマー家がクリスに酷い仕打ちをしているとは到底思えないので
原因は間違いなくアズリエル(お兄ちゃん)で間違いないと思われる.
クリスはストレスがたまると現実逃避する(教会の説法を聴く際もスージーと遊ぶので)傾向があるように見えるため
鬱憤晴らしに闇の泉を作りまくる行動とも合致する.

クリスがノエルの家に侵入する方法を知っており,それを許してた節があることから普段からホリデー家の家族はクリスに優しくしてくれたのかもしれない.
実際に闇の泉で想起させる要素にはドリーマー家のものよりも,ノエルやディセ,ホリデー家にまつわる内容や音楽が多い.

ドリーマー家に帰るとクリスは決してアズリエルのようになれない現実を直視させられる.
ホリデー家に遊びに来るのは『家族と同じモンスターの子供になれない現実』からの逃避.

弾かれなくなったピアノについて
ディセが弾いていたと思っていたが,クリスがホリデー家によく出入りしていた時期があって,それのことを指してるのかも?

ピアノが用意されており,誰も弾かない状態でも綺麗に整備した状態で残してるのは
キャロルがクリスのことを気にかけてるからなのかも?

『あなたはいつでも歓迎よ』についても
物語をプレイする時点では裏がありそうなセリフにしか見えないが,元々は打算抜きに歓迎してあげていたということだろうか…

◆ クリスマスキャロル◆

クリスとキャロルで『クリスマスキャロル』

Christmas・carolとは
キリスト(救世主)の誕生を祝福する歌.
本来はクリスマスだけでなく
・イースターキャロル
・アドベントキャロル
・サンクスギビングキャロル
・ハロウィンキャロル
・ヴァレンタインキャロル
など,キリスト教の年間行事の数だけある賛歌だったが,現在はクリスマスのものだけが残っている.

このラインナップはMotherの街の名前と一致する(アメリカにある祝日がベースなので当然ではあるが)

物語としてのクリスマスキャロル
強欲な守銭奴『スクルージ』がクリスマスの夜に
・過去
・現在
・未来
の3人の精霊に説教(物理)をされて改心する話(要約

過去の精霊
眩く輝く頭部に蝋燭の火消し蓋のような帽子を持った幼く見えながらも老成した表情をした精霊
とんがり帽子をかぶった子供に例えられることもあれば,ぶかぶかの服を着た浮浪者とも例えられる.

現在の精霊
巨体にヒイラギの冠を載せローブを纏い燃え盛る松明を持つ精霊
松明ではなくモミの木を切る斧や杖(ワンド)を持っているとも例えられることも

未来の精霊
漆黒のマントで全身を覆い白骨のような青白い手,幽霊のような顔の輪郭だけが見える精霊
どの媒体でも共通しているのは,万物が避けることのできない『未来=死』の概念をキャラクターにした存在という点

もしかすると,Deltaruneは『スージーのための物語』であると同時に,
目的に取りつかれた『キャロル(とディセ?)を改心させるための物語』なのかもしれない…?

クトゥルフとクリスマスキャロル
クトゥルフ神話のシリーズにはクリスマスキャロルの替え歌に『旧支配者のキャロル』というものがある.
歌詞が筆者によってばらつきがあるが大体下記の感じ

【歌詞】(意訳)
天仰げ 空高く 今宵 星が再臨す
目覚めの時 主よ 封印は すでになく
主は戻り 人は知る 新しき 恐れを

真の名を 主は示し 闇を望む
無知なる人から 主は取り戻す
大地が破滅する 必定の時が今
至上の星辰と 至高の恐怖よ
遍く 全てより 海からも 空からも
主は戻り 人は知る 新しき 恐れを

天仰げ 空高く 今宵 星が再臨す
永劫は 終わり 我らの主 目覚る
狂気 恐怖 苦痛 悲嘆 終わりのない災禍
無知なる人から 主は取り戻す
大地が破滅する 必定の時が今
至上の星辰と 至高の恐怖よ
遍く 全てより 海からも 空からも
主は戻る 人は知る 新しき 恐れを

旧支配者とはクトゥルフでいうところの邪悪な神の最上位の存在
外の世界から現世を作成し管理するクリエイターとも言える
その中でも強大な旧支配者は『外なる神』とよばれ通常の邪神とは区別されている

外なる神の中で最も強力な存在の名は『アザトース』
覚めることのない夢を見続け,その夢が現実を作り続けている
アザトースの目覚めはすなわち世界の終わりである

旧支配者は『Lady of the Shard』のメインテーマでもある
闇の剣の欠片を手にし,旧支配者である闇の神に恋をしてしまう崇拝者の娘の純粋かつ悲劇的な物語
その恋が最終的に古い世界の破滅を齎す『Nameless(名前が存在しないため便宜上の呼び名)』を産み出してしまう

闇の剣の欠片がブラックシャード?
アズゴアが言及していたブラックシャードは剣そのものだった

◆ ブラックシャード◆

ブラックシャードはdeltarune世界における旧支配者≒セーブに干渉できる観測者に接触するための媒体なのでは?
闇の泉を創り出すのはただの尖った道具であれば何度も良いが,ブラックシャードはタイタンを生み出せるほどの闇の泉を創り出す.

そもそも,闇の泉はキャロル(またはディセ)とクリスしか創り出した様子が描かれていない
クリスはキャロルと良好な関係だったとしたら,ブラックシャードの一部を玩具のナイフに仕込んでもらっていた可能性がある

その玩具のナイフをスージーが使用したから闇の泉が作成できたのでは?

バードリーが自分のアックスで泉を作ろうとした際にラルセイが本気で止めてたので
泉を作ること自体はどんなもんでも出来るっぽい

黒き刃にて生み出す騎士
予言の一文だが,まるでブラックシャードそのものが騎士を創り出すような表現に見える.
ベルセルクの『狂戦士の甲冑』は装着した戦士を『ベルセルク』に変えてしまう呪いの防具
キャロルやディセは元から咆哮の騎士ではなく、後から後天的に侵食されて行っている説

アズゴアの聞き手は左手
Undertaleでレッドアタック(赤の弾幕)を使用出来る人物はアズゴアのみ
Deltaruneでも赤の弾幕は方向の騎士の剣…ではあるが,他でも見た気がするのでそこは関係なさそう

わざわざ
『からだが おおきくても よゆうで なかに はいれそうだ』
の空間が闇の泉の真横に毎回ある
『体が大きい』ことに関しては,chapter2でアルフィー先生が『大柄で叶わなそう』と言及してる

騎士の概念は
クリスという器に寄生するソウル(プレイヤー)のように,ブラックシャードも使い手という宿主が必要な存在?