アイスキーとタマゴ

◆ そもそも秘密のアイテムとは?◆

バンジョーとカズーイの大冒険ではマリオ64のスターや,カービィディスカバリーのワドルディのように
ステージ攻略とは別に次のエリアに進む為のキーアイテムとなる『ジグソーピース』というアイテムがある.
このジグソーピースを全て集めてゲームをクリアすると隠しエンディングが見られるようになる.

隠しエンディングの中でマンボ・ジャンボ(バンジョーたちを助けてくれる胡散臭い魔術師,クラッシュバンディクーのアクアクに雰囲気は近い)が秘密のアイテムのことについてちらっと紹介している.
モンタージュのように適当な写真と見せかけて,『おたからザクザクびーちのシャークックあいらんど』と書かれている大岩がせりあがり,
『ゴビバレーさばく』の奥地にある開かずの扉が開き.『フローズンズンやま』のウォーザのどうくつにある氷の壁が破られている….
そして,これらの地形変化によって現れたのは『タマゴ』と『アイスキー』(こおりのかぎ)という用途不明のアイテムであった.

しかし,エンディングの映像を見た後で戻ってきても映像にあった地形変化はまるで発生していない.
アイスキーだけは見ることだけなら本編中でも可能だったのだが,いずれも通常プレイでは入手できない位置にある.
紹介したマンボ本人は『次回作をお楽しみに!』とだけ言い残し,世界中のプレイヤーに謎を残していった….

その秘密のアイテムが『アイスキー』と『謎の卵』である.

◆ アイスキーとタマゴ◆

バンジョーとカズーイの冒険にはチイト(本物のチートではなく,『チート君』とかいう謎の小技を教えてくれる辞書みたいなキャラがいる)
から聞き出せるチイトコードをお宝ザクザクビーチの砂の城の中で入力することで入手できる用途不明の謎アイテムが存在する.
そのアイテムは『アイスキー』と『謎の卵(6種類)』の計7つ.

このアイテム,ゲーム中でトゥルーエンドで匂わせ迄しているのに全く用途も存在も明かされていない謎のアイテムであり
前述の通り使用する場所も効果も判っていない.
海外では文字通り『Easter Eggs』と呼ばれることも…

チイトコードを入力するとガイドのキャラクターであるボトルズ君に凄い非難される
ボトルズ君はゲームのチュートリアルを教えてくれるキャラであると同時にある意味ではメタ発現を連発する
『ゲームのルール』を把握している特殊なキャラクターとしても見ることが出来る.

◆ 各アイテムのチイトコード◆

アイスキー
CHEATNOWYOUCANSEEANICEICEKEYWHICHYOUCANHAVEFORFREE
(チート,無料で入手できる素敵なアイス キーが手に入る)
フローズンズンやま

水色の卵
CHEATDONTYOUGOANDTELLHERABOUTTHESECRETINHERCELLAR
(チート,彼女の地下室にある秘密を教えてあげなよ)
マッドナイトまんしょん

ピンク(紫)色の卵
CHEATOUTOFTHESEAITRISESTOREVEALMORESECRETPRIZES
(チート,海から抜け出すと海面が上昇し,さらに秘密の賞品が明らかになる)
おたからザクザクびーち:シャークックあいらんど

青色の卵
CHEATADESERTDOOROPENSWIDEANCIENTSECRETSWAITINSIDE
(チート,砂漠の扉が開き古代の秘宝が待つ)
ゴビバレーさばく

緑色の卵
CHEATAMIDSTTHEHAUNTEDGLOOMASECRETINTHEBATHROOM
(チート,幽霊の出る暗闇の中,バスルームの秘密)
マッドナイトまんしょん

赤色の卵
CHEATTHISSECRETYOULLBEGRABBININTHECAPTAINSCABIN
(チート,この秘密を漏らすと船長室で盗まれます)
サビサビみなと

黄色の卵
CHEATNOWBANJOWILLBEABLETOSEEITONNABNUTSTABLE
(チート,バンジョーがナブナッツのテーブルでそれを見られるようにする)
カッチコッチなもり
※ナブナッツは同ステージに登場するNPCの名前

◆ そもそもなんのためのデータなのか?◆

長年このアイテムがなんなのか海外では議論の対象になっていたが,少なくとも日本の国内ではアイテムの名前が示唆されるだけで
入手するチイトコードも秘匿にされていたため,まったく検証されることはなかった.
この謎のアイテムたちは開発者からの秘密のメッセージとする見解が多かったが,どうにもバンカズの製作者により『ゲームソフトを跨いでのデータ共有の手段』だったことが言及されている.

初期型のニンテンドー64にはスタックメモリーを保持しておくRAMが存在しており,ゲームの電源が切られた後にも情報がクリアされるまで20秒間の猶予時間が与えられていた.
レア社の社員はゲーム機の性能を超えた技術をどうしても作りたい変態の集まりだったため,この仕様を利用した謎技術データ転送ロジック『Stop n Swap』を開発してしまったという.

技術的にはスーパーマリオブラザーズの256面出現方法と同じ
通電しているゲーム機のスタック領域に書き込まれたデータが消える前に別のゲーム(マリオの場合はテニス)を読ませ,
それをデータ保持が切れる前に読み込ませることで,意図的にプログラムの改竄をする(=即ち元のゲームに存在しないデータを書き込む)ことを可能にするというもの.

もちろん,仕様の穴をついたようなバグ技紛いのシステムはゲーム機本体に負荷をかける原因になる
(スタック領域を超えるデータを書き込むと,オーバーフローしたデータがニンテンドー64のラムパスを通じてRCPコンプレッサに逆流し異常加熱を引き起こす不具合がある)
ため任天堂本社はこの手段でのゲーム拡張を辞めるようにレア社に通告を出していたらしい.

そんな任天堂の忠告もレア社は無視してStop n Swapを作成し組み込んだ状態でリリースをしてしまった.
その幾つかのゲームの一つがバンジョーシリーズだった…ということらしい.
本来のコンセプトでは本2作に加えて『ドンキーコング64』,『conker's_Bad_Fur_Day』,『パーフェクトダーク』,『スターツインズ』の合計6作でアイテムの引継ぎを可能にする壮大なものであったとか…

…つまり
アイスキーと謎の卵たちはバンジョーとカズーイ1と2で並列に存在するアイテムであり,
①バンジョー1を起動してアイスキーを使用するとタマゴとしてアイテムデータをRAMに保持
②保持されたアイテムが消えるまでの20秒間以内にバンジョー2を起動
③アイテム受け取りの為にバンジョー2のアイスキーを使用すると,タマゴから秘密のアイテムをゲット
…という流れでアイテムを送信できるシステムだったようだ.

更には,バンジョー2から1に送ることで今でいうところのDLCのようなシステムも検討されていたらしい.
6個に分けられたタマゴは膨大なDLC的コンテンツを分割してバンジョー1に送信するための手段だったともとれる.

◆ 罠◆

引継ぎで想定していたタマゴは実は4種類で,残りの2種類は解析などの手段でフライング入手したプレイヤーへの罰として,もし入手したら引継ぎ不可能にさせる罠アイテムにする予定だったというコメントも存在する.
少なくとも1 ⇒ 2のデータ移行の際はトラップフラグが2つあったということになる.

◆ 結局どうなったか◆

案の定,任天堂はかなり怒ったらしい.
結論から記載すると,このシステムはゲーム機側の仕様変更で潰される形で没データにならざる得なくなったように見える.

上記で『初期型のニンテンドー64』と記載した通り,後期型はCPUの計算速度が4倍近く上昇したことでデータ保持の猶予時間が20秒から2秒近くまで短縮されてしまった.
人間では2秒でカセットを取り換えて電源を入れなおす芸当は出来ないため,物理的に使えない機能になってしまったと言える.

データ転送の残骸として『アイスキー』と「謎の卵」はゲームの中に用途不明のアイテムとして残されてしまった…というのが真相なのかもしれない.

◆ 本題◆

この話題の本題はここからとなる.
『アイスキー』と『謎にタマゴ』という単語,Deltaruneで見覚えがある内容と思われる.

Chapterごとに毎回入手でき,逆万引きもできる例の『タマゴ』
Tenaが改ざんする前の『本当のゲーム』で入手できる『こおりのカギ』

バンジョーとカズーイは全く関連性のない作品の上に,Toby Fox氏も特に言及するような呟きやコメントもないため,ここから先はただの妄想となる
個人の想像の域を出ない話半分のネタとしてみた方が良いかもしれない.

謎のタマゴの個数は6個,各色はオレンジ(勇気)のソウルを除いて対応している.
恐らく通常Chapterの数がタマゴが数に対応している.

タマゴがバンジョーとカズーイ1にDLCを追加するための用途の説が正しければ,6つに分割されたタマゴは『ゲームを改竄するために必要な外部からのデータの断片』とも言える
タマゴを渡してくる人物はまだ不明だが『隙間に居る人』『卵おじさん』ことW.D.Gasterその人の可能性が高い(もしくは砕け散った断片の一つ?)
バンジョーとカズーイでは『アイスキー』と6つの『タマゴ』を揃え,しかるべき場所にタマゴを配置することで初めてデータ転送の効力を発揮するらしい(フローズンズン山の氷室とホットアイス山のアイスサイド)

クリスが全てのアイテムを揃え,しかるべき場所にタマゴを配置し,アイスキーを持つことによってゲームを改竄するデータが過去に転送されるのでは?
undertale10周年のイベントで挙がった『実はプレイヤーが遊んだUndertaleはコピーか偽物』の説
それが今,現在進行でプレイヤーの手によってDeltarune世界で行われ始めている可能性

以前の考察で挙がった『ジャックシュタインの迷路の順番が物語のルート分岐を示唆している』説でも5種類のスートと『鍵』,そして鍵を取得したら逆行するルート構成.
Deltaruneは各Chapterごとに内部的には別のexeなので,『chapterぶんの個別のゲームが内包されているパッケージ』と捕えることが出来る

バンジョー1から2にはアイテムの転送だけの目的だったが,2から1はDLCを予定していた.
これはDeltaruneのChapterのデータ引き継ぎにも言えた場合,シャドウジェムや所持品,タマゴなどが引き継がれることと照らし合わせると
『後のChapterから前のChapterにデータ引き継ぎを出来る状態にすると,前Chapterが変わること』と言えるのではないか?

データの引継ぎを介するのはRAM領域,Deltaruneではrambがゲームのことを詳し気に語る

Chapter1のゲームを始める前の画面はどこにも属さない『緑の画面』
この画面で作ったプレイヤーの分身は使用されずにこの世界(Chapter1の前の世界)に取り残されているのではないだろうか?
タマゴによりChapter6まで進めたうえで条件を満たすと行われる『データの改ざん』が行われた際,この緑の画面はGaster(?)の望む『わたしだけの DELTARUNE』になるのではないだろうか?